FP(フィナンシャルプランナー)2級とは?試験概要・メリット・活用例まで
「家計管理や資産運用の知識を身につけたいけど、何から始めればいいかわからない…」
「金融・保険・不動産業界でキャリアアップしたい」
そんな方におすすめなのがFP(ファイナンシャルプランナー)2級です。
国家資格で、実生活にも役立つ知識を体系的に学べます。
この記事では、FP2級の難易度・合格率・年収アップ例・メリット・デメリット・効率的な勉強法までわかりやすく解説。
資格取得でキャリアや生活設計を有利にしたい方は、ぜひ最後までチェックしてください。
目次
FP2級とは
FP2級(ファイナンシャル・プランニング技能士2級)は、家計・保険・税金・投資・不動産・相続 といった幅広い分野を体系的に扱う、国が認定する金融系の国家資格です。個人のライフプラン設計から企業での資産アドバイス業務まで、多様なシーンで活かせる“実務直結型”のスキルが身につきます。
FP2級は、3級の上位資格として位置づけられており、「お金に強い人材」としての信頼性を客観的に証明できる点 が大きな特徴です。金融業界・保険業界・不動産業界では資格手当が付く企業も多く、キャリアアップ目的での取得者も増えています。
また、受験資格が一定の条件を満たせば誰でも挑戦できるため、社会人・学生・主婦など幅広い層が受験しており、「実生活でも役立つ」「副業のライター・相談業にも応用できる」 と注目度の高い資格です。
FP2級の試験内容
| 資格名 | FP2級 |
| 主催団体 | 日本FP協会 |
| 試験形式 | 学科:マークシート式/実技:記述・選択式 |
| 試験日程 | ほぼ毎日受験可(CBT方式) |
| 合格発表 | 毎月中旬 |
| 合格率 | 50%前後 |
| 受験料 | 学科:5,700円/実技:6,000円 |
FP2級は、日本FP協会が実施する国家資格で、学科(マークシート)+実技(記述・選択式) の2科目構成が特徴です。近年はCBT方式が導入され、ほぼ毎日いつでも受験できるため、仕事や学業と両立しやすく、スケジュール調整が非常に柔軟になっています。
合格率は50%前後と安定しており、しっかり対策すれば十分狙える難易度です。試験はライフプランニング・保険・税金・投資・不動産・相続と、生活全般に役立つ分野が出題されるため、勉強そのものが実用的というメリットもあります。
受験料は学科5,700円、実技6,000円と決して安くはありませんが、金融・保険・不動産業界での資格手当や転職での評価を考えると、費用対効果は大きい資格といえます。特にFP2級は「お金の資格」で検索されることが多いため、将来のキャリアアップや資産形成にも直結するおすすめの資格です。
FP2級のメリット|取得する価値は?仕事・生活で役立つ5つの理由
FP2級は「金融」「保険」「不動産」など幅広い分野の知識を学べる実務型の国家資格です。就職・転職に役立つだけでなく、日常生活でも大きなメリットがあります。
ここでは、FP2級取得の主なメリットを5つに分けて詳しく解説します。
FP2級取得のメリット
- 就職・転職で有利になる
- 収入アップ・昇進に直結
- お金の知識が一気に身につく
- 副業・独立FPとしても活かせる
- 独学でも比較的短期間で取得可能
就職・転職で有利になる
FP2級は、銀行・証券・保険といった金融業界や、不動産業界で特に評価される資格です。実務で必要となるお金の知識を体系的に証明できるため、採用選考では「基礎知識がある人材」として高く評価されます。
具体的には、以下のような職種・企業で重宝される傾向があります。
- 銀行・信用金庫の窓口業務や営業職
- 証券会社のリテール営業
- 保険代理店・生保・損保会社の営業職
- 不動産会社(住宅販売・仲介営業)
これらの業界では、お客様の資産形成や保険提案、住宅購入の相談などで知識が必須となるため、FP2級の取得はそのまま業務の即戦力につながります。
また、履歴書や職務経歴書でもしっかりアピールできる資格のため、未経験からの転職でも評価が得やすく、キャリアチェンジの幅が大きく広がる点も大きな魅力です。
収入アップ・昇進に直結
FP2級は、金融・保険・不動産業界を中心に、多くの企業で「昇格条件」や「資格手当の支給対象」になっている実務向け資格です。特に顧客の資産相談やライフプラン提案が発生する企業では、FP資格の有無がそのまま評価に反映されます。
資格手当は企業によって異なりますが、月3,000〜10,000円程度が相場。年間で見ると数万円〜十数万円の収入増になるため、受験費用をすぐに回収できるのもメリットです。
さらに、銀行・保険・不動産営業などでは、FP2級の取得が昇進の必須条件になっているケースも多く、資格を取得することでポジションアップが現実的に狙えます。実際に、資格取得後の評価向上によって、年収が50〜100万円アップした例も珍しくありません。
FP2級は「合格して終わり」ではなく、キャリアや収入に直接プラスになる“費用対効果の高い資格”といえます。
お金の知識が一気に身につく
FP2級では、次の6つの分野を体系的に学びます。
- ライフプランニングと資金計画
- 金融資産運用(株・投信・債券・金利など)
- 保険・リスク管理(生命保険・損害保険の仕組み)
- 税金(所得税・贈与税・相続税など)
- 不動産(売買・賃貸・登記・税金)
- 相続・事業承継
これらの分野は、家計管理から老後の資金計画、投資・保険の選び方、節税対策、不動産の基礎知識、相続まで、人生のあらゆるお金の悩みをカバーする重要テーマです。
そのためFP2級は、仕事だけでなく、自分や家族の資産形成にもすぐ役立つ実用性の高い資格として人気があります。
副業・独立FPとしても活かせる
FP2級を取得すると、本業だけでなく**副業として「お金の相談業務」**に挑戦することも可能になります。代表的な副業としては、家計改善やライフプラン設計の個別相談があり、1件あたり5,000〜3万円ほどの報酬が見込めます。
また、専門知識を活かしたセミナー講師活動も人気で、企業研修や市民講座などで1回5,000〜30,000円程度の収入を得ることもできます。さらに、SNS・ブログ・YouTubeでの発信活動でも「お金の専門家」として信頼を得やすく、集客や収益化につながるケースも増えています。
FP2級は実務だけでなく、副業・発信活動まで幅広く活かせる資格として高い評価を受けています。
独学でも比較的短期間で取得可能
FP2級は学科試験と実技試験の2科目構成ですが、いずれも6割以上の正答で合格できるため、初学者でも挑戦しやすい資格です。独学の場合でも、必要な学習時間はおよそ**150〜200時間(約3〜4ヶ月)**が目安とされており、働きながらでも十分取得可能です。
費用を抑えて実務で役立つ知識を身につけられる点から、FP2級は「コスパの良い国家資格」として多くの受験者から支持を集めています。
FP2級のデメリット|取得前に知っておくべき注意点5つ
FP2級はコスパの良い人気資格ですが、全ての人にとって“万能”というわけではありません。取得前に「デメリット」や「注意点」を理解しておくことで、後悔のない選択ができます。
ここではFP2級を取る前に知っておくべき5つのデメリットを詳しく解説します。
FP2級のデメリット
- 取得だけでは年収は大きく上がりにくい
- 試験範囲が広く、暗記量が多い
- 実務で即役立つ場面は限られる
- 定期的な情報更新が必須
- きんざい実技は合格率が低め
取得だけでは年収は大きく上がりにくい
FP2級は金融知識の基礎を証明できる有用な資格ですが、取得しただけで劇的に年収が上がるわけではありません。 実際に年収UPを実現するためには、資格に加えて実務経験や営業成績、担当業務のレベルアップが求められます。
あくまでFP2級は「知識を持っていることの証明」にすぎず、“稼げるFP”になるには資格+αの行動や実務スキルの習得が不可欠です。
試験範囲が広く、暗記量が多い
FP2級は出題範囲が6分野と非常に広いため、特定の専門知識だけでなく「まんべんなく浅く広く」覚える必要があります。そのため、金融・税金・不動産に触れた経験がない方にとっては、最初の用語暗記だけでも大変に感じることがあります。
特に、税金・相続・不動産分野は難所になりやすく、初学者がつまずきやすいポイントです。ただし、出題傾向が比較的一定のため、過去問やテキストで繰り返し学習すれば十分対応できるレベルです。✅ FP2級は出題範囲が【6分野】と広いため、“まんべんなく浅く広く”覚える必要があります。
✅ 専門知識がゼロの方は、最初は用語の暗記が大変。特に税金・相続・不動産分野は初学者にとって難所になりがちです。
実務で即役立つ場面は限られる
FP2級は、個人の資産運用やライフプランニングに関する知識を幅広く学べる資格ですが、「知識レベル」の資格であるため、金融商品販売や税務申告などの業務独占権限はありません。
具体例を挙げると、保険の提案を行うにはFP2級だけでは不十分で、保険募集資格が必要です。また、不動産の仲介業務を行う場合は宅地建物取引士(宅建士)の資格が必要で、税務相談に関しては税理士資格が求められます。
そのため、FP2級を取得しても、実際にお金を扱ったり契約を結んだりする業務は単独ではできません。しかし、提案資料の作成や、ライフプランや資産運用の基礎的なコンサルティングといった範囲では非常に役立つ資格です。FP2級の知識を活かすことで、金融や保険、不動産の理解を深めた上で、専門資格者と連携して仕事を進めることが可能となります。
定期的な情報更新が必須
FP2級は国家資格であり、一度取得すれば更新は不要です。しかし、法律や税制、社会保障制度は毎年のように変更されるため、合格時の知識のままでは実務で十分に活かせないことがあります。
そのため、FP2級取得後も継続的な学習が不可欠です。特に、実際にライフプラン相談や資産運用のアドバイスに関わる場合は、最新の制度や法律の知識を押さえておくことが重要です。FP2級は基礎知識を証明する資格である一方で、現場で活用するには定期的な情報アップデートが求められる資格と言えます。
きんざい実技は合格率が低め
FP2級の試験は、試験を実施する団体によって難易度に差があります。たとえば、日本FP協会ときんざい(金融財政事情研究会)では実技試験の形式が異なり、特にきんざいの「実技(個人資産相談業務など)」は合格率が30〜40%とやや低めです。
そのため、受験前にはFP協会ときんざいの実技内容を比較し、自分に合った試験を選ぶことが重要です。試験の難易度や出題傾向を事前に把握しておくことで、効率的に学習計画を立て、合格の可能性を高めることができます。
FP2級のよくある質問(Q&A)
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FP2級は独学で合格できますか?
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はい、FP2級は独学でも合格可能です。テキストと過去問を中心に学習し、出題範囲をまんべんなく押さえることが重要です。ただし、実技試験は出題形式が団体ごとに異なるため、模擬問題や過去問で慣れておくと安心です。
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FP2級を取得すると保険や不動産の提案ができますか?
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FP2級は知識レベルの資格であり、業務独占権限はありません。保険の提案には保険募集資格、不動産の仲介には宅建士資格、税務相談には税理士資格が必要です。FP2級は、提案資料作成や基礎的なコンサルティングに役立つ資格です。
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FP2級は更新が必要ですか?
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FP2級は国家資格であり、更新は不要です。しかし、法律・税制・社会保障制度は毎年変更されるため、合格後も継続学習が必要です。特に実務で活用する場合は、最新情報の確認が欠かせません。
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FP2級の学習期間はどのくらいですか?
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一般的には3〜6か月が目安です。学習時間は1日1〜2時間程度で、過去問演習や模擬試験を組み合わせると効率的です。独学でも通信講座でも、計画的に進めることが合格のポイントです。
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FP2級とFP1級の違いは何ですか?
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FP2級は知識レベルの資格で、基礎的なライフプランや資産運用の理解が中心です。一方、FP1級は高度な専門知識と実務能力が求められ、金融商品や税務・相続・年金など、より実務に直結したアドバイスができるレベルです。


